ふるさと便り

各地支部

「諏訪大社で鹿食免」
昭和32年卒 上原郁夫

令和7年4月20日の読売新聞(中南信版)に諏訪大社で「鹿食免(かじきめん)」というお札を授けているという記事がありました。私は、どうしても諏訪大社でそういうお札を授けるようになったか興味があったので、暮れの12月25日に上社の本宮を訪ねてみました。受け付けで鹿食免についてお聞きしたいと言うと、巫女さんが「鹿食免と日本一鹿食箸(かじきばし)」と書かれた紙に包まれたお札を見せてくれました。
 そのお札(おふだ)を包んだ紙の裏面には、「殺生は罪悪として狩猟を忌み(いみ)嫌う時代にも、お諏訪さまから神符(お札)を授かった者は、生きるために鹿肉を食べることを許されました。こうした信仰により諏訪の人々は長く厳しい冬を乗り越えてきたのです。」と書かれていました。即ち、殺生は罪悪として狩猟が忌み嫌われた中世の時代に、諏訪大社は長く厳しい冬を乗り越えるために鹿を捕り、鹿肉を食べる人々にこのお札を授け、罪を許してきたというわけです。
 本宮からの帰りに近くの守矢神長官資料館に立ち寄ったところ、鹿食免のお札は冬期は奥にしまってあるとのことで見られなかったが、係の人は、「狩猟の神様がまつられている諏訪大社には慈悲と殺生を両立させる独特の考え方があり、そうした中で鹿食免ができたのではないか。」と話してくれました。
 「鹿食免」は初め狩猟者に授けられ、その後一般の人にも広まったものと考えられます。「鹿食箸」は諏訪大社独特のものですが、「鹿食免」というお札を授けているのも全国で諏訪大社だけかもしれません。
(お断り。 本文中読売新聞の記事を一部参考にさせていただきました。)

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